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たがね製作
製造一課 赤井です。
ロートアイアンの加工で使用する道具は、市販品もありますが製作する事があります。
職人の手の大きさや使い勝手・加工内容によって色々と。
今回、たがねと刻印を作ってみました。
たがねとは、コンクリートや石を割ったり削ったりするのによくつかわれていますが、ロートアイアンでは焼いた鉄を切ったり線を入れたりもします。
使用材は異形鉄筋
よく建築現場で見る、鉄筋と呼ばれているものです。
これをトップ写真のように、一文字や円形など必要な形に先端を加工します。
これで完成。 では無く材料のままでは、やわらかく打ち込むと先端が潰れてしまいます。
先端を堅くする方法として、「焼き入れ」という技術があります。
プレスの金型やドリルなどにも使われています。
焼き入れとは、その名の通りです。
バーナーで先端加工したたがねを、1000℃以上に加熱します。
1000℃以上に上がったたがねを、水に入れて急冷します。これで先端が硬くなります。
ただこのままでは硬すぎて過剰に力がかかると、割れてしまうので少し柔らかくします。
焼き入れと同じ作業をするのですが「焼きなまし」と言い、加熱温度は700℃以下で同様に急冷。
ちなみに温度は、焼けている材の色で判断します。
焼けて色が変わっているのがわかると思います。
表面を清掃して、ヤスリで軽く削ってみて硬化しているか確認。
そして試し打ち。
材料に打ち込んでも、先端に変形が無くいいようです。
これで完成です。
ホームページのイベント情報でも告知してますが、地元草津市のイベント「街あかり」でこのたがね・刻印を使って鍛造実演を致します。お近くにお住まいの方・お近くに来られた方、お時間がございましたら是非真っ赤に焼けた鉄が形を変えていく様子を、間近で見て頂けたらと思います。会場でお待ちしております。