美しさと安全の共存。命を守る機能を備えた「開閉式」面格子

ホテルのロートアイアン面格子です 消防進入口として開閉できる仕組みになっています
装飾の裏側にある、確かな機能。消防法規をクリアし、緊急時の動線を確保するオーダーメイドの知恵。

ロートアイアンの面格子には、防犯と装飾以外にも大切な役割があります。 今回は、商業施設に設置した「室内設置・開閉式」の面格子をご紹介します。
 

■ 消防法規をデザインで解決する

一見、優美な室内装飾に見えるこの面格子ですが、実は「消防用非常侵入口」としての機能を備えています。
緊急時に外部からの進入を妨げないよう、ヒンジ(蝶番)を設けて扉状に開閉できる特殊な設計を施しました。

ロートアイアン面格子(開閉式)

開閉できるロートアイアン面格子のヒンジ部がわかる施工例です

■ 震災の記憶を刻む設計


ロートアイアンの面格子に、私たちが「開閉機能」を組み込むのには理由があります。
かつての阪神・淡路大震災において、家屋の倒壊や火災が発生した際、防犯のために取り付けられた固定式の面格子が避難を阻み、尊い命が失われた事例がありました。
泥棒から家を守るはずの強固な鉄が、非常時には逃げ道を塞ぐ壁となってしまったのです。

「美しければいい」「防犯できればいい」という考えを超え、万が一の際に「命の道」を確保することは、アイアンに携わる私たちの使命だと考えています。
 

■ 消防法規と救助動線の確保

今回、商業施設に設置したこの面格子は、室内側にありながら「消防用非常侵入口」としての役割を担っています。
外部からの救助活動を妨げないよう、ヒンジ(蝶番)を設けた開閉式の扉構造。
また、住宅においては室内側からワンタッチで解錠できるラッチ機構を設けることで、火災時の脱出口としても機能します。


■ 守ること、そして逃がすこと

強靭なアイアンだからこそ、その強さが牙を剥かないための知恵が必要です。
セキュリティとしての「堅牢さ」と、有事の際の「開放性」。
その両立こそが価値であると信じています。


美しさは、確かな安全の上に成り立つもの。
これからもロートアイアンのある風景を創り続けます。

ロートアイアン面格子(開閉式)

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