柱が綴る、対比の美学。直線と曲線が共鳴する「二元性」の階段。

境界の柱から物語が変わる。鉄の質感が繋ぐ、直線と曲線の鮮やかなコントラスト。

一本の柱を境に、デザインの世界観をガラリと変える。 今回は、鉄の持つ多面的な魅力を「直線」と「曲線」の二元対比で表現した、階段手摺の施工例をご紹介します。
 
■ 構造を活かし、空間をデザインする

階段の中腹、折れ曲がるササラを支えるために建つ一本の木の柱。
この建築上の重要拠点を起点に、手摺をあえて「二分割」で構成しました。
1階から中腹までの3段を彩るステップ手摺。そして柱から2階壁面へと繋がる、吹き抜けの落下防止手摺。
分かれているからこそ生まれる適度な「抜け感」が、空間に奥行きを与えてくれます。

■ 静寂を映す「直線」と、躍動を刻む「曲線」

一方は、空間を整える端正な直線。もう一方は、空間に命を吹き込む優雅なアール。 相反する二つの要素が、一本の柱を軸にして対峙します。デザインをあえて分けることで、それぞれのラインが持つ美しさがより一層際立ち、階段という昇降の動作に劇的なリズムを与えてくれます。

■ 鉄という共通言語が繋ぐバランス

全く異なる形状でありながら、空間として美しくまとまっているのは、ロートアイアン特有の「質感」と「重み」が共通言語として流れているから。職人が叩き出した鉄肌の風合いが、二つの個性を調和させバランスを保っています。

室内階段手摺 NALT016

■ オーダーメイドが叶える「最適解」

既製品では対応が難しい、変則的な勾配や構造柱との取り合い。
私たちは現場の状況を詳細に読み解き、柱との干渉を避けつつ、美しく見えるバランスを。
制約をデザインの種に変え、その場所にとっての「最適解」を導き出す。
それこそが、一点物を設える醍醐味です。


■ 視点が変わる、風景が変わる


下から見上げた時の力強さ、上から見下ろした時の流麗さ。 歩みを進めるごとに、あるいは見る角度を変えるごとに、直線と曲線の比率が変化し、新しい表情を見せてくれます。
オーダーメイドだからこそ叶う、計算し尽くされた「対比の妙」です。


形を変え、表情を変え、けれど変わらない鉄の風格。
住まいの中に、知的な遊び心と芸術的な驚きを。


室内階段手摺 NALT016
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